パキスタンの首都、イスラマバードで15日に開催された「パキスタン開発フォーラム」において、内務大臣のレーマン・マリクは国際社会に対し500億ドルの対外債務削減を求めました。
マリク氏は、パキスタンは30年に渡りテロとの戦いの最前線にあり、貸し手の国々が債権を放棄するだけの価値がある、と主張しました。
国際社会からの圧力
会議では日本が5億ドルの追加支援を表明し、同様にアメリカも5億ドルの援助を被災地域の復興に用いることを確約しました。
その一方で、債権国側はパキスタン政府に対し大幅な税制改革を要求し、増税によるパキスタンの財政収支改善を求めました。
現在、パキスタンの税収の対GDP比は9%と周辺地域に比べて低い水準にあり、シェイフ財務大臣によると数値目標として今後2年間で12%、2015年には15%が目標となると述べています。
シェイフ氏は、対外債務削減を求めることは、パキスタンには自立再建の能力が無いという誤ったメッセージを市場に送ることになる、と批判しており、パキスタンの債務は十分維持可能なレベルであると主張しています。
増税で貧困層に打撃
エコノミストのカーン氏は、現状でも洪水により食料品の価格が上昇しており、増税が貧困層の生活に大きな打撃を与えると警告しています。また、増税は国内の経済活動や貿易全体に悪影響を与え、国内から強い反発を受けることになると述べています。
(運営委員:高丸正人)
参照元:
Pakistan seeks $50bn foreign debt waiver
http://www.dawn.com/2010/11/15/pakistan-seeks-50bn-foreign-debt-waiver.html
Donor countries step up pressure to widen tax net
http://gulfnews.com/news/world/pakistan/donor-countries-step-up-pressure-to-widen-tax-net-1.713264
Pakistan won’t seek debt write-off, rescheduling
http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2010\11\12\story_12-11-2010_pg7_7
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